印刷の種類は、大きく分けると「平版印刷」「凸版印刷」「凹版印刷」「孔版印刷」の4つに分けられます。その中の凸版印刷の中のひとつ「活版印刷」でつくる名刺を紹介します。活版印刷は、ハンコと同じで、「活字」と呼ばれる鉛で出来た文字を一つずつ組み合わせ凸面にインキをつけて、紙に押し付けて刷ることで、文字部分に凹凸が生まれ、心地よい手触りと味わいが感じられる仕上りになります。
今回は、活字を一文字ずつ組み合わせる方法ではなく、名刺全体を一枚の版で作って進めます。この鉛の版の武骨な感じがかっこいいんですよね。可能ならこれを名刺にしたいくらい。

この版にインクをつけ、厚みのある紙に圧力をかけて印刷します。

こちらは、カラーのインクを使ったバージョン。イラスト部分にも凹凸が現れ、猫の足跡も窪んでいます。

版を作る点、厚みのある用紙を使用する点で用紙代と手間代、版代がかかりますが、雰囲気のある名刺を持つことは、好きな文房具を持つように、道具本来の機能を超えた豊かさを感じる事ができそうです。